三池炭鉱旧万田坑

いつも多くのご訪問・ご質問を頂き、ありがとうございます。
ここ最近は、ドンヨリとした天気が続く福岡です。

今回の現場日記は、かなり以前の現場ですが、
熊本県荒尾市にある、「三池炭鉱旧万田坑施設」です。

第二竪坑・ヤグラ、巻揚機室、倉庫およびポンプ室、安全燈室
および浴室、事務所、山ノ神祭祀施設などが保存されています。

これらは、わが国の近代化に大きな役割を果たした三池炭鉱に
現存する明治・大正期における最大級の施設であり、当時の
優れた炭鉱の技術を伝えているため、平成10年(1998)5 月1日、
国の重要文化財に指定されました。(荒尾市HP参照)

2008年に日本政府が世界文化遺産暫定一覧表に記載する事を決定
2009年にはユネスコ世界文化遺産暫定リストに記載されました。


大きな地図で見る
詳しくは荒尾市のホームページに特設サイトがありますので
ご興味がある方は、ぜひご覧ください。
https://www.city.arao.lg.jp/mandako/

作業内容は、万田坑保存修理事業に伴い、第二竪坑櫓に隣接している
巻揚機室 窓部分コンクリート保護を行うためのコート塗布です。


今回の作業依頼を頂いた際に、質問があり「風合いを変えないか?」という事でしたが、
以前に福岡県指定有形文化財 「伊藤常足翁旧宅」でAD-スーパーを採用頂いた事を
説明させて頂きました。


文化財はその風合いを変えずに保護する事が絶対条件なのです。



通常、吸水率の高い基材は1㎡当り200ccが目安なのですが
経年劣化により、コンクリートは酷い状態でしたので、目安よりも多く
AD-スーパーを塗布しました。それでも塗布したAD-スーパーは、
すぐに吸い込まれてしまいます。

予定よりも多いAD-スーパーの数量、そして時間も大幅にオーバーしましたが
その分、しっかりと浸透したAD-スーパーがこれからも守ってくれるはずです。


作業風景の写真が無いですよね。
すいません。私のミスで作業写真をどこに保存したか
わからなくなってしまって・・・・。


ですので、お詫びに「三池炭鉱旧万田坑」の魅力溢れる素晴らしい
写真を撮っておりましたので、それでお許しください。












「時が止まった」という表現がありますが、まさに、万田抗は、それそのもの。
何だか不思議な、でもどこか懐かしい気持ちになります。

こんなに素晴らしい現場で、お仕事をさせて頂き、
本当に幸せでした。