現場調査 汚れじゃない

いつも多くのご訪問、お問い合わせを頂きありがとうございます。


今回のビズ日記は、現場調査に関してのレポートです。


電話で現場調査依頼を頂いた際の内容としては
「御影石の壁面に白く垂れた汚れが付いているので見て欲しい」でした。


壁面・白い垂れた汚れ = 水垢?・窓枠下のコーキング汚れ?
そのようなイメージで現場に向かいました。


御影石の壁面に白く垂れた汚れ、確かに汚れていますが何か違和感を感じます。
写真ではわかりづらいですがなんとも言えない違和感があります。



「あの部分も気になるんですよね」と言われた目線の先には



さらに違和感を感じるものがありました。





汚れじゃない…。






これ、石材表面に塗膜が張られているんですね。
その塗膜が浮き・剥離しているという事です。


そして、壁面下の「アゴ」といわれる部分を見ると

このような感じになっています。


拡大すると



塗膜が完全に浮き、一部は剥がれています。
凹凸がある部分にも、塗膜材がしっかりと入り込んでいます。
また劣化による変色も発生しています。

見方を変えると、石の色が抜けてしまったように見えます。
様々な角度から見たり、触ったり、聞いたりした結果。



サッシ部と石の取り合い部分の防水が劣化(今回の防水のやり直し)



石壁の裏面に水分が侵入



石の裏面に水分や湿気が異常に溜まる事で、裏面の水分が表面に



特に水分が溜まりやすい箇所は、石の表面が劣化し凹凸だらけになった



見た目が悪いので塗膜で補修し美観を復元



しかし、通気のない塗膜であったため、水分や湿気が出口を求め
塗膜自体をを押し上げ、浮き・剥離現象が発生した。


ザックリとした図解で申し訳ありません。
現場で聞いたお話と石の状態から推察すると、このような感じだと思います。



今回の現場は、失われた美観の復元を目的として塗膜を形成させたようですが、
汚れ防止・劣化防止などの目的で、石に塗膜を形成されるケースがあります。

石に塗膜を形成すると表面的な汚れや水分の侵入を防止できます。
実際に垂れ汚れは濡れたウエスで拭き取る事で、きれいになります。

しかし、裏面からの水分や湿気のはどうでしょうか。
水分や湿気の影響でトラブルが発生する事もあると考えなくてはなりません。

また、浸透性・塗膜性に限らずコーティング処理、保護処理を行う際は
石の種類・仕上げ等はもちろんですが、石が使用されている環境を
十分に考慮し、選択・使用する事が大切です。


水分や湿気などが多い箇所には、浸透性吸水防止剤 AD-コートシリーズを
大理石 保護剤  御影石 保護剤
おすすめしています。

・自然色仕上げです。塗膜無形成なので剥がれる事がありません。
・石と汚れの絶縁はできませんが、汚れの染込みを大幅に抑制可能です。
・塗膜と比較し再施工もしやすい製品です。


製品の選択等のご相談がありましたら、お気軽にご連絡下さい。